現代は短い言葉で、的確に伝わる文章を書く力、”短文力”が重要です。
そのちょっとしたコツや工夫点、広告業界のライティングスペシャリストがお伝えします。
広告制作に携わる人のみならず、すべての人の”短文力”アップに役立ちますように。
今回は文末の「ください」について、どのように表記するのが適切かをお伝えします。
「ください」は漢字とひらがな、
どちらで書く?
動詞や名詞のあとにつく補助動詞なら、原則ひらがなに
クリエイティブ制作では、クライアントから「この原稿を使って」と文案をいただくことがあります。
私たちも誤字脱字はないか確認するのですが、その際に迷ってしまうのが「下さい」「ください」の混在です。
「下記までお問い合わせ下さい」
「下記までお問い合わせください」
どちらかに表記を統一しなければなりませんが、どちらが正しいでしょうか。
これ、私たちも、いつも迷っていました。
でも結論から言うと、この場合は「ください」です。
動作を表す名詞や動詞のあとにつける「ください」は補助動詞。
何か依頼をするときや、その動作をする人に対して丁寧に表現する場合に使われます。
よくメールなどでも使われる「ご検討ください」や「ご確認ください」、「お申し付けください」といった言い回しも、これに当てはまります。
そのため、どちらかに統一するのなら、ひらがなのほうが良いということになります。
「下さい」はどんなときに使うの?
一方、「下さい」という表記が適切なのは、「資料を下さい」「画像を下さい」など、何かを「くれ」という意味で使う場合です。
「下さい」は「くれ」の丁寧な表現です。
英語で考えるとわかりやすいかもしれません。
・丁寧に依頼するとき=「Please」=「ください」
・何かを与えてほしいとき=「give me」=「下さい」
もっともこれらは、「公用文ではそうしましょう」と文化庁が定めた基準です。
公用文の定義は明確にはなっていないのですが、「国の府省庁で業務上作成される文書」を指すとされています。※
民間企業のクリエイティブ制作では、それほど厳密に適用する必要はないかもしれません。ただ、迷ったときの一つの判断材料にしていただければと思います。
クライアントに修正の理由を述べるときも、これを知っておくと理解を得やすくなるのではないでしょうか。
※新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告) 令和3年3月12日 文化審議会国語分科会
クリエイティブにおけるキャッチコピーや文章は、的確かつ読ませる工夫が不可欠。
「これでちゃんと伝わる・・・?」と、お悩みを抱えている方も多いと思います。
そんなときはぜひ一度、弊社までお気軽にお問い合わせください。
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