知っているようで意外と知らない!
句読点、こんなときどうする?

これだけは知っておきたい文章の基本

現代は短い言葉で、的確に伝わる文章を書く力、”短文力”が重要です。
そのちょっとしたコツや工夫点、広告業界のライティングスペシャリストがお伝えします。
広告制作に携わる人のみならず、すべての人の”短文力”アップに役立ちますように。
今回は知っているようで意外と知らない、句読点の正しい付け方をご紹介します。
 

知っているようで意外と知らない! 
句読点(くとうてん)、こんなときどうする?

句点と読点の「基本ルール」を押さえておこう

広告制作に関わっていると、句読点のつけ方に迷うケースがありませんか?
クライアントからの原稿が、句読点まで正しくついているとは限りません。
とりわけ複数の担当者から修正依頼があった場合などは、
全体を見直して統一する必要も出てきます。
そこで今回は、統一の目安となる句読点の使い方について
見ていきましょう。

基本ルールはこちら。

▶句点とは
文章の終わりに使う「。」のこと。
「当たり前だ」と思うかもしれませんが、
英語で論文を書く方、日頃から英文に接している方などがクライアントの場合、
いつものクセで「.」(ピリオド)にしているケースがあります。
文章の最後に句点がついているか、必ず確認しましょう。

▶読点とは
文章の合間に使う「、」のこと。
ここが区切りですよ、ということを読み手に伝えます。
読点があることでリズムが生まれます。
また、意図がより伝わりやすくなったり、
誤解を防いだりすることができます。
音読したときの「息継ぎをするタイミング」に入れると
覚えておくといいでしょう。

とはいえ、こうした基本をおさえていても、
なお迷ってしまうのが文章表現の難しいところです。

 

こんなときどうする? 〜句点の正しい位置とは

では実際に、迷うケースを見ていきましょう。
まずは句点です。
典型的なのが、「 」や( )が入った文章です。
「 」や( )で括られた文章では、括りの中に句点を打つ人、
外に打つ人、そもそも句点を入れない人など、
さまざまなケースがあります。
どれも間違いではないのですが、もっとも一般的なのは
「句点を入れない」ことです。

たとえば
「お腹が痛いので病院に行ってきます。」と彼は言った。
という場合、「 」に句点は入れません。
「お腹が痛いので病院に行ってきます」と彼は言った。
とするのがベターです。

( )も同様です。
A〜Xまでのデータは実験に基づいたもの(ただしCパターンは除く。)
という文章では、( )内の句点は必要ありません。
この文章自体に句点をつけたい場合には、( )の外に入れましょう。
A〜Xまでのデータは実験に基づいたもの(ただしCパターンは除く)。
といった具合です。

このほか、企画書で要点を箇条書きにしたり、
画像にキャプションを入れたりするときなど、
句点の有無で迷うことがあると思います。
この場合は、ケースバイケースですので、表記を統一することを優先しましょう。
制作案件ごとにルールを定めておくのもおすすめです。

 

読点の入れ方ひとつで読みやすさが変わる!

次は読点の入れ方について見ていきましょう。
文章の区切りとなる場所に入れるのが読点ですが、
多すぎても少なすぎても読みづらくなります。

▶読点が多すぎる例
2022年に、オープンして以来、多くの若者から、人気を集めている、
ドーナツ店「メッセ」では、毎月のように、新商品を、発売しています。

▶読点を入れない例
2022年にオープンして以来多くの若者から人気を集めている
ドーナツ店「メッセ」では毎月のように新商品を発売しています。

いかがでしょう。
読点が多すぎると、そのたびにつまずいてしまい
全体像をつかむことが難しくなります。
かといって読点をまったく入れないとなると、
文章の構造を瞬時に把握することができず、
こちらもまた文意が伝わりにくくなります。

では、どんなところに打つのが適切でしょうか。
先ほどの「息継ぎのタイミング」以外に、
読点を入れる5つの目安をご紹介します。

① 接続詞の後ろに入れる
「ので」「から」「ため」など、接続詞の後ろに入れるようにすると、
原因と結果などの関係性が伝わりやすくなります。

例)
父が心配そうに見ていたので、安全運転を心がけた。
姉が勉強を教えてくれたから、私は大学に合格できた。
友人の多くがボランティアをしていたため、私も自然に参加するようになった。

※ただし、一文の中に逆接がある場合は、そちらを優先しましょう。
文意をより明確にすることができます。

例)
私は「大丈夫」と言った、父が心配そうに見ていたので安全運転を心がけた。


② 漢字やひらがなが続くところに入れる

漢字やひらがなが続く箇所にも入れておくと、
読み手がつまずくことなくスムーズに読み進められます。
例)
× 社は創業以来地域の社会活動に参加しています。
〇 当社は創業以来地域の社会活動に参加しています。

× よかれと思ったことでもかえって関係性を悪くする場合がある。
〇 よかれと思ったことでもかえって関係性を悪くする場合がある。

 

③ 長めの主語の後ろに入れる
長い主語の場合、その後ろに読点を入れると
主語を際立たせることができます。

× お互いにがんばろうと励まし合って
練習を続けた私たちはインターハイで優勝した。
〇 お互いにがんばろうと励まし合って
練習を続けた私たちはインターハイで優勝した。

 

④ 物事の並列を示すときに入れる
読点を入れることで、並列である状態を示すことができます。
例)
ここは四季折々の楽しみ方ができる山、高原、渓谷などがあり、
観光スポットとして知られています。

 

⑤ 一つのまとまりを出したいときに入れる
読点は文章の区切りで使いますが、その位置によって
意味が変わることがあります。
たとえば、
彼女はスーパーで大声を出す人に顔をしかめた。
という文章の場合、「スーパーで」がどこにかかるのか不明瞭です。

「スーパーで大声を出す人」に彼女が顔をしかめたのであれば、
彼女はスーパーで大声を出す人に顔をしかめた。
とするのがベターでしょう。
彼女がスーパーにいたとき、大声を出す人に顔をしかめたのであれば、
彼女はスーパーで大声を出す人に顔をしかめた。
となります。

 

いかがでしょうか。
普段、何気なく入れている句読点も、使い方次第で
文章は読みやすくなったり読みにくくなったりします。

ちなみに必要だと思われる読点があまりにも多い場合、
文章そのものが長くなっている可能性があります。
一文を短く、端的にまとめることで、読点を減らすことができます。

 

クリエイティブにおけるキャッチコピーや文章は、的確かつ読ませる工夫が不可欠。
「これでちゃんと伝わる・・・?」と、お悩みを抱えている方も多いと思います。
そんなときはぜひ一度、弊社までお気軽にお問い合わせください。
ライティングのプロがとことんサポートいたします。

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